シリコーンゴムを知る

シリコーンゴムの耐熱性・耐寒性

シリコーンゴムは、有機系ゴムと比べて耐熱性・耐寒性に極めて優れています。
150℃でもほとんど特性に変化がなく半永久的に使用できます。また、200℃の条件でも連続で10,000時間以上の使用に耐え、短時間であれば350℃での使用が可能な製品もあります。そのためシリコーンゴムは、高温環境で使用されるゴム製品の材料として適しています。

また、シリコーンゴムは、耐寒性にも非常に優れています。
一般の有機系ゴムの脆化点が-20℃~-30℃であるのに対して、シリコーンゴムの脆化点は、-60℃~-70℃と非常に低く、一般の有機系ゴムが脆化する温度であっても弾力を保ちます。
最も耐寒性に優れたシリコーンゴムでは、-100℃以下の極低温に耐える製品もあります。

シリコーンゴムは、一般的には空気中の加熱によって硬くなり伸びが小さくなる方向に劣化しますが、密封条件下では逆に軟化する方向に劣化し、空気中と比べて耐熱寿命が短くなることがあります。この軟化現象は、シロキサンポリマーが切断されるために起こります。シロキサンポリマーの切断による軟化を防ぐためには、最適なシリコーンゴムの処方や加硫剤の選定および二次加硫などを実施することで、密封耐熱性を高めることも可能です。

 

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