シリコーンゴムを知る
シリコーンゴムの耐油性・耐溶剤性・耐薬品性
シリコーンゴムは、高温での耐油性に優れています。
一般の有機系ゴムのうち、特に耐油性のよいニトリルゴムやクロロプレンゴムに比べると、100℃以下ではやや劣りますが、それ以上の温度では、これらよりも優れた耐油性を発揮します。
また、シリコーンゴムは、耐溶剤性、耐薬品性に優れており、アニリン、アルコールなどの極性有機化合物や、希酸、希アルカリなどにほとんど侵されず、膨潤による容積増加は10~15%にとどまります。ベンゼン、トルエン、ガソリンなどの無極性有機化合物には膨潤しますが、一般の有機系ゴムと異なり材質の分解や溶解がなく、溶剤を除くと元の状態に戻ります。一方、強酸、強アルカリには侵されますので、これらの薬品と接触する箇所には注意が必要です。
一般に溶剤類がシリコーンに与える影響は、ゴムの膨潤、軟化、強度の低下などで、その値は溶剤の種類によって変わります。