シリコーンゴム用語集

ゴム状弾性

ゴム(軟質加硫ゴム)は、通常の固体(金属、ガラス、無機質結晶体、プラスチック)などに比較してヤング率が著しく小さく、一方弾性限度内の伸びがはるかに大である。ゴムおよびゴム類似物質のもつこのような特異な弾性をゴム状弾性と呼んでいる。熱力学的にいうと、通常の固体の弾性は伸長の際の内部エネルギー変化(主として原子間距離の変化)にもとづくのに対し、ゴム状弾性はエントロピーの減少(曲がりくねって種々の形をとれた長鎖分子が、引き伸ばされることによって、形の自由度が減少すること。この際の分子の伸縮はおもに主鎖の結合が回転することによって起こる。)によるものである。ゴム状弾性の特徴として、急激に伸ばすと発熱し、復原させると吸熱するが、これもエントロピーの変化との関連で説明されている。

 

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